【知らないと損!】加齢臭の原因になっている食べ物を避けて、臭いテロを防ぐ方法

「あ、この人から加齢臭がするかも!?」と思うことってありませんか?

もし自分も同じ臭いを放っているかもと考えると、ゾッとしますよね。

体臭は自分では気づきにくいものですが、エチケットとして日頃から気をつけたほうがいいことの1つです。

加齢臭の原因は個人差が大きく、食べ物だけが影響するわけではありません。遺伝要因や生活習慣、疾患なども影響する可能性があります。

けれども、なるべく対策は取っておきたいものです。

この記事では

・加齢臭が発生しやすくなる食べ物
・加齢臭の原因
・加齢臭の原因物質ノネナールの特徴
・加齢臭を改善する方法

について解説しています。

また加齢臭と似たものでミドル脂臭があります。それらの違いについても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください!

加齢臭などの体臭が発生しやすくなる食べ物一覧

加齢臭などの体臭が発生しやすくなる食べ物と臭いの原因の一覧は以下になります。

食べ物 臭いの原因
肉類 タンパク質・脂質
にんにく アリシン
動物性脂肪(チーズ・牛乳など) アンモニア
魚やシーフード アミン類
アルコール アセトアルデヒド
糖質 糖質代謝産物

肉類

タンパク質の消化には、多量のエネルギーが必要です。これにより体温が上昇し、汗を多くかきやすくなります。

この汗に含まれたタンパク質や脂質は、皮膚常在菌によって分解され、その結果、不快な臭いが生じます。

にんにく

にんにくを切ると、アリシンという成分が生成されます。このアリシンは口臭の元となることがあります。

また、食べたにんにくの成分は消化され、胃を経て血液中に取り込まれ、最終的に皮膚からも放出されます。

動物性脂肪(チーズ・牛乳など)

大腸まで届いたチーズや牛乳などのタンパク質が分解され、不快な臭いがする成分が作られます。

さらに、腸内の有害な細菌によって分解され、アンモニアが発生し、臭いの原因となるのです。

同様に、肉や乳製品、ラードなどの動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸は、コレステロールや中性脂肪の元にもなります。

摂り過ぎると、血中のコレステロールや中性脂肪が増加し、過酸化脂質として蓄積され、様々な不快な臭い成分が作られやすくなります。

魚とシーフード

魚やシーフードが体臭の元になる原因は、主にアミン類と呼ばれる化合物です。

これらのアミン類はタンパク質が分解される際に生成され、特有の臭いを持つことが知られています。

例えば、

・プトレシン(Putrescine): 魚やシーフードの消化や腐敗により生成されるアミンで、腐敗臭に似た臭いを持ちます。

・カドベリン(Cadaverine): これも魚やシーフードの分解によって生じ、不快な臭いを放つアミンです。

これらの化合物が生成され、特有の臭いを放つのです。

アルコール

これらのアミン類は、消化されたり代謝されたりする際に体内で吸収され、皮膚や呼気を通じて排出されることがあります。その結果、体臭が強くなるのです。

アルコールは代謝される過程で、肝臓によってアセトアルデヒドという物質に変換されます。

アセトアルデヒドは強烈な刺激臭を持ち、口臭や呼気の臭いの原因となることがあります。

糖質

糖質の代謝過程で一部の臭いの生成物が体内で生成されます。これらの生成物が皮膚を通じて排出される際、臭いを発することがあります。

加齢臭の原因

洋服と女性

加齢臭の原因はノネナールという物質です。この物質が生成される原因には生活習慣が大きく関わっています。

1つずつ解説していきますね。

生活習慣

・喫煙
・過度の飲酒
・ストレス(特に睡眠不足)
・運動不足
・寝具の洗濯頻度の不足

などが体臭を引き起こす要因とされています。

喫煙や過度の飲酒、ストレスは健康を損なうだけでなく、皮脂や汗を酸化させて体臭の原因となるのです。

また、寝具は毎日頭や身体に密着するものであり、洗濯頻度が少ないと長時間放置された皮脂が酸化し、不快な臭いの原因となります。

加齢臭の臭いの正体「ノネナール」

ノネナールとは、加齢臭の原因物質とされます。

加齢臭は、身体全体から臭うことが多く、汗や口臭とは異なるものです。

20代や30代では感じられず、40代、50代、60代以上の世代に顕著に現れる臭いです。

1999年、日本の研究者が皮脂中に含まれる「ノネナール」という物質が臭いの正体であることを突き止めました。

以後、この体臭は「加齢臭」と呼ばれるようになりました。

ノネナールの5つの特徴

ノネナールの5つの特徴

加齢臭の原因物質ノネナールには5つの特徴があります。
ぜひ特徴を抑えておいてくださいね。

油臭く青臭い

ノネナールの特徴は、「ノネナールは油臭さと青臭さが感じられる」ことです。

ただ「油臭く青臭い」と表現されると、どのような香りなのかが具体的に理解しにくいでしょう。

この加齢臭の臭いを形容する際によく用いられる例えがあります。

・古い油
・古いろうそく
・古びた本
・枯れた草
・カメムシ

これらの例えには一見、共通性が感じられないかもしれません。例えば、「古い油」と「枯れた草」は全く異なる香りを持っています。

実際には、ノネナールの臭いは、油臭さと青臭さの2つが同時に感じられる特徴があるのです。

油臭さを強く感じる人は「古い油」「古いろうそく」に例えることがありますし、青臭さを強く感じる人は、「枯れた草」「カメムシ」に例えることが多いようです。

40代以降増える

20代や30代の間では、ノネナールはほとんど発生しません。

40代を過ぎると、ノネナールが増加しはじめ、50代や60代になるにつれて増加傾向が続きます。

このノネナールの増加によって、40代以降から加齢臭が生じることがあります。

なぜ40代になるとノネナールが増えるのか。

ノネナールが加齢とともに増加する理由のひとつは、「加齢による抗酸化力の減少」に関係しているからです。

20代や30代の間は体の抗酸化能力が高いため、ノネナールの生成が抑制されると考えられています。

皮脂に含まれる

ノネナールは皮脂に含まれます。

皮脂は、「皮脂腺」と呼ばれる毛穴内で生成され、毛穴を通じて肌の表面へ排出され、「皮脂膜」と呼ばれる薄い膜を形成します。

ノネナールが皮脂に含まれるということは、肌の表面に薄い膜として広がっていると言えます。

増加すると加齢臭が身体から漂う

ノネナールが増えると、皮脂が加齢臭特有の香りに変化します。

皮脂は肌の上に薄い膜、皮脂膜として広がるため、その皮脂膜から加齢臭が漂うこととなります。

この状態は、まるで身体全体が「加齢臭の香りを含んだ油でコーティングされたようなイメージ」です。

通常、体臭の源としては「汗」や「息」が一般的に思い浮かぶかもしれません。

しかし、いくら汗や息の体臭ケアを行っても、ノネナールを消すことは難しいです。

したがって、加齢臭の対策は、ノネナールを含む「皮脂」に注目してケアすることが重要です。

頭・首の後ろ・耳の後ろ・胸元・お腹・背中に多い

皮脂中に含まれるノネナールの出口である「皮脂腺」は、身体の至る所に存在します。

そのため、加齢臭は全身から発生しますが、特に頭・首の後ろ・耳の後ろ・胸元・お腹・背中などに顕著に発生します。

俗に「歳を重ねると耳の後ろがにおうようになる」と言われることがありますが、それはノネナールが生成されるからです。

また、胸元やお腹、背中といった体幹部分からも加齢臭が発せられることも、加齢臭の特有の特徴と言えるでしょう。

ノネナールが生成されるメカニズム

簡潔に言えば、皮脂中に存在する脂肪酸である『パルミトレイン酸』が酸化することで、ノネナールが生まれるのです。

そして、パルミトレイン酸は『過酸化脂質』と接触すると酸化します。

過酸化脂質とは、脂質が『活性酸素』によって酸化されたもので、活性酸素は触れた対象を強力に酸化させ、過剰になると老化や病気の原因となる酸素のことです。

まとめると、ノネナールの源は『脂質』であり、脂質が酸化する過程でノネナールが生成される仕組みになります。

加齢臭を改善する方法

加齢臭を改善する方法には体内からアプローチする方法と体外からアプローチする方法があります。加齢臭の度合いによって、片方もしくは両方からアプローチするといいでしょう。

体内アプローチ

まずは体内からのアプローチです。
方法としては食品やサプリメントなどのアプローチがあります。

抗酸化食品を摂取する

ノネナールの生成を抑えるにはパルミトレイン酸や脂質の酸化を抑えることが重要になってきます。

抗酸化食品はこれらの酸化を抑える作用を持っています。

代表的な抗酸化食品はビタミンCやポリフェノール、ビタミンEを含んだ食品です。食生活にぜひ取り入れてみてください。

ビタミンC キウイ、イチゴ、オレンジ、みかん、レモン、パイナップル、ブロッコリー、カリフラワー、ピーマン、さつまいも、じゃがいも、にがうり、 菜の花、モロヘイヤなど
ビタミンE アボカド、アーモンド、落花生、枝豆、かぼちゃ、にんじん、玄米、きゅうり、ほうれん草、オリーブオイル、さんま、いわしなど
ポリフェノール アントシアニン(ブルーベリー)、レスベラトロール(ぶどう)、イソフラボン(大豆)、セサミン(ごま)、ヘスペリジン(みかん)、クルクミン(うこん)、カテキン(緑茶)、タンニン(柿)

脂質を摂取しすぎない

脂質を過度に摂取すると、皮脂の分泌が増加し、ノネナールの生成も増えてしまいます。

例えば、揚げ物や焼肉など脂質の多い食事を摂った翌日、お肌がベタベタしたりテカったりすることがあると思います。

このベタつきやテカりは、脂質が過剰に体内に入ったことによって皮脂の量が増えたために生じる現象です。

特に最近では、食事における脂肪の摂取量の増加が進み、血管内に蓄積されたコレステロールが皮脂の分泌を促進し、これが加齢臭の進行を促す原因と考えられています。

脂質を多く含む食べ物として以下が挙げられます。

身の多い肉類
・揚げ物
・バターなどをふんだんに使った洋菓子
・スナック菓子

これらの食べ物はなるべく避けるようにしましょう。

サプリメントの摂取

体臭をケアするサプリメントを摂取することも体内からのアプローチとして有効です。

サプリメントを選ぶ際は1種類だけの成分が含有されているものではなく、複数の種類の成分が配合されているものを選びましょう。
なぜなら、加齢臭の原因は1つだけとは限らないからです。

次のような成分が配合されたサプリメントがおすすめです。

乳酸菌

ストレスなどの原因により、腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスが乱れている場合、腸内で老廃物が腐敗して、腐敗臭が発生します。

腸内で発生した腐敗臭は血管をめぐり、皮膚表面に送られて、汗と一緒に排出され、汗の臭いとなるのです。

ですから、アンモニア臭対策に腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスを整える乳酸菌がおすすめなのです。

消臭成分

体臭には、トリメチルアミン、メチルカプタンなどの悪臭成分や、アンモニア臭、イオウ系の臭いなどの臭いがあります。

なお、消臭成分には植物性ポリフェノールなどの消臭成分が配合されている場合がほとんどです。

体外アプローチ

それでは体外からのアプローチにはどんな方法があるのでしょうか。
1つずつ解説していきます。

加齢臭が出やすい部分を定期的に拭く

加齢臭対策の体外アプローチとして、加齢臭が出やすい部分を定期的に拭くことがおすすめです。

皮脂は24時間分泌されます。一度お風呂で洗浄しても、時間が経つと再び分泌されます。

そのまま放置すると加齢臭の原因になることもあるため、定期的に拭き取ることが大切です。

特に首や耳の後ろ、胸元、お腹、背中など、加齢臭が発生しやすい部分を念入りに拭くことが重要です。

日中にはフェイシャルシートやボディシートを持ち歩いて、1日に2〜3回程度、さっと拭き取ることをおすすめします。

皮脂汚れに強い洗剤で洗濯する

加齢臭は、衣類からも臭うことがあります。肌に触れる服には、皮脂が移るためです。

衣類に付着した皮脂がなかなか取れないので、いくら肌を清潔に保っても、加齢臭が服から発生する可能性があります。

肌に触れる服は、しっかりと洗濯してみましょう。重要なのは「皮脂汚れ」を落とすことです。

洗濯洗剤を選ぶ際には、「皮脂汚れに効果的」と宣伝されているものを選ぶと、皮脂の汚れが効果的に落とせるでしょう。

また、市販されている「皮脂汚れ専用のつけおき洗剤」もあります。通常の洗剤では難しい加齢臭に対して、つけおき洗剤を試してみるのも一つの方法です。

ボディソープやシャンプーで洗う

加齢臭の対策として加齢臭専用のボディソープやシャンプーで体と髪を洗うことが挙げられます。

ノネナールを含む皮脂をすっきり取り除くために、加齢臭に対応したボディソープやシャンプーを使うことが効果的です。

商品選びに際しては、「加齢臭対応」と表示されたものを選んでみてください。

ポリフェノール入りの製品もおすすめです。

カキタンニンやカテキンといった成分が加齢臭を解消してくれるからです。

これには理由があります。

研究によると、ポリフェノールは加齢臭の低減に効果的であることが示唆されています(出典:ポリフェノール配合石鹸による中高年男性の加齢臭低減効果)。

加齢臭専用の洗浄剤を使用する際には、特に加齢臭が発生しやすい部分に注意を払いましょう。

頭、耳の後ろ、首の後ろ、胸元、お腹、背中などを重点的に洗うことがおすすめです。特にシャンプーの際は、髪だけでなく頭皮のケアにも気を配ることが大切です。

寝具等を定期的に洗浄する

寝具等を定期的に洗うことも加齢臭対策として有効です。

寝具もまた、衣類と同じく、加齢臭の成分を含んだ皮脂が付着しやすいものです。

夜、私たちは多くの汗をかくもの。暖かい布団の中で長時間かいた汗が放っておかれるため、朝起きたときの臭いが強くなることがあります。

さらに、枕や布団は偶然にも加齢臭が発生しやすい部分(頭部や首、耳の後ろ、お腹、背中)と密接に接触しているため、その臭いが強まることがあります。

枕や布団に皮脂の臭いが染みついていた場合、そのまま使用せずに就寝すると、枕や布団から臭いが体についてしまうことも考えられます。

枕カバーやシーツは、毎日洗濯できると良いでしょう。もし毎日洗うのが難しい場合でも、タオルを寝具の上に敷いてから寝ることで、対策が可能です。タオルをこまめに取り換えることもおすすめです。

【コラム】加齢臭とミドル脂臭は同じ?

加齢臭とミドル脂臭は発生源が違います。

加齢臭の原因とされるのは、「ノネナール」という成分です。このノネナールは、体から発せられる臭いをより強烈で不快なものにする特性を持っています。

ノネナールの生成は、毛穴から分泌される皮脂に含まれる「脂肪酸(9-ヘキサデセン酸)」と「過酸化脂質」によるものです。

9-ヘキサデセン酸が過酸化脂質によって酸化されることで、ノネナールが生成されます。また、この成分は加齢とともに増加する傾向があります。

一方、ミドル脂臭の原因は「ジアセチル」という成分です。皮膚の上に存在する「ブドウ球菌」が、私たちの汗に含まれる「乳酸」を分解することで発生します。

ジアセチルは、古い油のような不快な臭いを持ち、加齢臭の原因であるノネナールよりも強烈で、空気中に拡散しやすいという特徴があります。ジアセチルはわずかな量でその臭いを感じることができるほど、空気中に広がりやすいのです。

ミドル脂臭の主な原因である「ジアセチル」は、「ブドウ球菌」や「乳酸」が原因で発生するため、ミドル脂臭を防ぐには、ブドウ球菌や乳酸の発生を抑えることが重要です。

ブドウ球菌や乳酸の発生を抑えるには生活習慣や食事のバランスに気をつける必要があります。

高糖質や多脂質の食事を摂ることで、血行不良や代謝が落ち、皮脂の過剰な分泌が引き起こされることがあるからです。この過剰な皮脂分泌は、ブドウ球菌が増殖する環境を作り出すことがあります。

また、血行不良は酸素濃度の低下を引き起こし、乳酸が増加する要因となるため、ミドル脂臭の発生を助長します。バランスを欠いた食事だけでなく、アルコールやタバコの摂取も血行や代謝の低下に関係します。

野菜を中心としたバランスの取れた食事を心がけ、アルコールやタバコの過度な摂取も控えることが大切です。これによって、血行や代謝の改善が期待でき、ミドル脂臭が漂うのを防ぐことが可能です。

【まとめ】加齢臭の原因になる食べ物について

加齢臭の原因となる食べ物をメインに解説してきました。
加齢臭の原因になるからといって、原因になる食べ物を避けるのではなく、食事のバランスを取ることが一番大切です。

極度に加齢臭の原因となる食べ物を恐れずに、バランスの良い食事を摂るようにしましょう。
また、加齢臭の原因物質であるノネナールという物質についても解説しました。

本記事で取り上げた体内・体外からのアプローチを取り入れて、ぜひノネナールの生成を減らすことを心がけてみてください。